こんにちは。毎年春の訪れとともに花粉症に悩まされているひなこです。今年も2月に入ってすぐにくしゃみと鼻水、目のかゆみが多くなってきました。頭痛も少しします。皆さんはいかがでしょうか。
ところで、近年、花粉症の人は食物アレルギーを発症しやすいことがわかってきたことをご存知でしょうか。正式には「花粉食物アレルギー症候群」というようです。
そこで今回はこの「花粉食物アレルギー症候群」についてご紹介します。
花粉のタンパク質と野菜や果物のタンパク質が似ていることが原因で発症します

今や花粉症は国民病と呼ばれるほどに多く、日本人の3~4人に1人の割合でいると考えられています。そして年々患者数は増加しています。花粉症の主症状(くしゃみ、鼻水、かゆみ等)だけでもつらいですが、なかには、特定の新鮮な生の果物や野菜を食べると、およそ15分以内に唇、口やのどにかゆみやイガイガするような症状を感じる人がいます。これはが口腔アレルギー症候群です。花粉症患者のうちの10人に1人の割合で発症するといわれています。
なぜこのような症状が現れるのかというと、花粉に含まれるたんぱく質の一部と、特定の果物や野菜に含まれるたんぱく質が似ているためだそうです。
一般的な食物アレルギーとは症状の出かたが異なります

一般的な食物アレルギーも口腔アレルギー症候群も、「特定の食物を食べると、アレルギーを発症する」という点では同じですが、大きく異なるのは重症度です。一般的な食物アレルギーではじんましんや湿疹、下痢など全身に症状があらわれますが、口腔アレルギー症候群の多くは、口やのどで症状があらわれ、全身に症状があらわれることは多くありません。新鮮で生のもので症状が出やすく、加熱した果物や野菜では症状が出ないことも多くあります。
花粉症を引き起こす花粉の種類によって、口腔アレルギー症候群を引き起こす果物・野菜は異なります。(下表参照)

花粉食物アレルギー症候群かな?と思ったら早急に病院でアレルギー検査を受けましょう

花粉食物アレルギー症候群かな?と思ったら、その食べ物は食べないようにしましょう。症状が軽いからといって食べ続けると重症化する危険もあります。息苦しい、意識がもうろうとするなど、症状が重い場合は、すぐに医師の診察を受けてください。血液検査や皮膚テスト、花粉テストなどで原因が特定できるそうです。根治は難しいですが、軽減させることは可能です。
花粉食物アレルギー症候群は花粉症シーズンに関係なくアレルギーの原因となる食物を口にしたら基本的には症状が出ます。そのため、花粉と同じように、できるだけ体の中に入れないことが基本です。また、アレルギーを起こしやすい食品を避けるだけでなく、炎症物質である「ヒスタミン」を体内で生成しにくくするよう、以下のような点に気を付けてみてください。
①ヒスタミンは高脂肪の食事で生成されるので、油脂の多い肉や揚げ物、マーガリン、マヨネーズ等食品やアルコールを避けましょう。
②青魚、アーモンドやナッツ類を摂るようにしましょう。ヒスタミンの生成を抑え、アレルギー症状を緩和してくれます。但し、摂りすぎると高脂肪になるので気をつけましょう。
③脂溶性ビタミンであるビタミンA、D、E、Kは皮膚を正常に保つので、油脂と一緒に摂るようにしましょう。その他はうなぎ、きのこ、ナッツ、納豆等の摂取も効果的です。