スポンサーリンク

耳に起きる症状別に病名を検索できます!難聴・聞こえづらさは様々な病気のサイン!

きこえ
この記事は約26分で読めます。

こんにちは。幼いころから中耳炎や突発性難聴など、耳に関わる病気の多いひなこです。耳は普段当たり前に聞こえているので、それに不便が生じてくるととても不安になりますよね。

そこで今回は耳に起きる症状別にどのような病気が考えられるかをご紹介します。いつからどのような症状が出たのかを医師に伝えるだけで診断はかなり早くなります。病院に行く時にはここの解説をもとに症状を話してみてくださいね。別の大きな病気が見つかることもありますよ!

目次を見て、自分の症状に当てはまるところをクリックするとジャンプできます。

「耳が痛い!」から考えられる病気

外耳(耳たぶ)に触れると痛む

〇耳の痛み+顔に麻痺がある場合 ・・・ 帯状疱疹ヘルペス、顔面神経麻痺

帯状疱疹ヘルペス

子どものころに感染した水ぼうそうのウイルス(水痘帯状疱疹ウイルス)は、治癒後も神経節にひっそりと潜伏しています。そして体の抵抗力が低下したときに再び活性化し、帯状疱疹ヘルペスとなります。痛みをともなう赤い斑点や水ぶくれなどの発疹が神経の分布に沿って帯状にできるのが特徴です。日本人の10~20%に発症するといわれています。水痘帯状疱疹ウイルスは、目や耳など感覚器の神経を傷つけると視力の低下や難聴などを引き起こします。運動神経を傷つけられると、腕が上がらなくなるなどの麻痺や、おしっこが出ない排尿障害などの合併症につながることがあります。これらの症状は障がいや後遺症として残ることがあるので注意が必要です。

顔面神経麻痺

顔面神経管の中の顔面神経にウイルスが感染し、顔面神経麻痺となる場合があります。これはハント症候群と呼ばれています。この場合、耳介や外耳道に水泡を伴い、痛みが出ることが多いです。慢性中耳炎、主に真珠腫性中耳炎で顔面神経麻痺が起こることがあります。


〇最近耳かき、綿棒で耳そうじをした 覚えがある・・・外耳炎(外耳道炎)

外耳炎(外耳道炎)

外耳炎とは、耳の穴から鼓膜までの間の外耳道が炎症した状態で、ほとんどの場合、傷付いた皮膚への細菌感染が原因です。はれや赤み、痛みのほか、耳だれやかゆみ、耳づまり、難聴などが特徴です。重症化すると口を開くだけで痛んだり、眠れないほどの激しい痛みを感じる場合もあります。細菌だけでなく、繁殖したカビが強いかゆみを生じさせる痛外耳道真菌症も外耳炎に含まれます。

外耳に触れても痛くない

〇急性中耳炎

急性中耳炎

ウイルスが鼓膜奥の中耳で炎症を起こし、膿がたまった状態。風邪などによる鼻づまりが原因でかかることが多いです。大人がかかることもありますが、幼児に多い病気です。膿がたまると鼓膜が赤く腫れ、非常に強い痛みを感じます。

風邪をひいたときに耳が痛い、耳から分泌液が出てきたといった症状がある場合は、なるべく早めに専門医の診察を受けてください。

最近カゼをひくか、鼻水がよく出ていた

〇急性中耳炎

急性中耳炎

ウイルスが鼓膜奥の中耳で炎症を起こし、膿がたまった状態。風邪などによる鼻づまりが原因でかかることが多いです。大人がかかることもありますが、幼児に多い病気です。膿がたまると鼓膜が赤く腫れ、非常に強い痛みを感じます。

飛行機の機内で痛くなった

〇航空性中耳炎

航空性中耳炎

航空性中耳炎とは、飛行機が上昇・下降するときの気圧変化が原因で起こる中耳炎のことをいいます。(航空性中耳炎は上昇時よりも下降時に生じることが多い。)耳が痛い、耳がつまった感じがする、聞こえにくいなどが主たる症状です。充血した鼓膜が内側にへこんだままになっていたり、鼓膜の奥に液がたまったりしている状態が続くため、耳管から空気を入れる「通気療法」を行い、鎮痛消炎剤や抗生剤の内服が主体となります。

耳の前や下が痛い、腫れている

〇耳下腺炎

耳下腺炎

耳の前や下部にある唾液腺の炎症です。子供に多いおたふくかぜはウイルス感染が原因で、両方の耳下腺が腫れます。また、子供には反復性耳下腺炎という病気もあり、おたふくかぜと間違いやすいです。大人では口腔内の細菌が耳下腺に感染を起こし、通常は左か右か片方が腫れます。耳の前や下の腫れと痛み、発熱などが見られます。

「耳が聞こえにくい!」から考えられる病気

朝、起床時に突然聞こえにくくなった +耳が痛まない

〇耳垢栓塞(じこうせんさく)

耳垢栓塞

耳あかが壁のように固まって耳を塞いでいる状態です。耳の奥で固まってしまうため、自分ではまったく取れなくなってしまいます。ネバネバの耳垢の人や外耳炎がある人はなりやすいです。また、耳垢栓塞になっている場合、綿棒などを使って自分で耳掃除をするとかえって症状が悪化する恐れがあります。専門家に診てもらいましょう。

〇突発性難聴

突発性難聴

突発性難聴は、感音性難聴の一種で、片耳が突然聞こえにくくなる病気です。難聴の発生と前後して、耳閉感(耳が詰まった感じ)や耳鳴り、めまい、吐き気などを伴うケースも多いです。40~60歳代の働き盛りに多くみられ、ストレスや過労、睡眠不足、糖尿病などがあると起こりやすいことがわかっています。聴力を回復させるには、早めに治療を開始することが重要です。

治療は、内服や点滴の副腎皮質ステロイド薬による薬物療法が中心になります。十分に回復しない場合や全身投与が難しい場合は、耳の中にステロイドを注入する「ステロイド鼓室内注入療法」が行われることがあります。

発症後1週間以内に、それらによる適切な治療法を受けることで、約40%の人は完治し、50%の人にはなんらかの改善がみられます。ただし、治療開始が遅れれば遅れるほど治療効果が下がり、完治が難しくなってしまうので、注意が必要です。

〇低音障害型感音難聴

低音障害型感音難聴

内耳の障害が原因で急に聞こえが悪くなったり、耳がつまった感じになる病気です。数日から数週で治る方が多いのですが、長引いたり、繰り返したりすることもあります。ストレスが引き金になることが多いので、ストレス難聴ともいわれます。耳がつまる感じが最も多く、次いで難聴、耳鳴り、自分の声が響く、聴覚過敏などがあります。片側だけのことも両耳のこともあります。軽いめまい感を伴うこともあります。薬による治療が中心となります。

多くの場合、入院は必要ありませんが、難聴が高度である場合や、治療しているにもかかわらず、難聴が進行する場合には入院が必要になることもあります。薬による治療が中心となります。

朝、起床時に突然聞こえにくくなった +耳が痛む

〇中耳炎

中耳炎

耳の鼓膜の奥にある中耳が炎症を起こす病気です。急性中耳炎、慢性中耳炎、滲出(しんしゅつ)性中耳炎、真珠腫(しんじゅしゅ)性中耳炎に分かれます。

一般的に中耳炎といわれるのは急性中耳炎で、いきなり発症してしばらくすると治まります。

再発を繰り返したり長引いたりするものは慢性中耳炎と呼ばれます。鼻と中耳をつなぐ耳管や外傷などで破れた鼓膜の穴から、細菌やウイルスが中耳に侵入することが主な原因です。子どもは耳管の通気性が悪いため、感染を起こしやすく、慢性中耳炎になりやすいです。

中耳が炎症を起こした際に粘膜から出る滲出液がたまってさらに炎症が起こるものを滲出性中耳炎と呼びます。急性中耳炎の治療が不完全だったり、鼻をすすり過ぎて鼻水が耳管を逆流し、中耳に達したりすることで起きます。

慢性中耳炎の一種に真珠腫性中耳炎があります。炎症や形態不全などにより、中耳内の換気がうまくいかず、外耳との気圧の差異から鼓膜が窪み、そこに耳垢が溜まることが主な原因です。鼓膜の奥に耳垢がたまり真珠のような塊となり、めまいなどが引き起こされます。症状が進行すると内耳や中耳が破壊されてしまうこともあります。

最近、飛行機に乗った

〇航空性中耳炎

航空性中耳炎

航空性中耳炎とは、飛行機が上昇・下降するときの気圧変化が原因で起こる中耳炎のことをいいます。(航空性中耳炎は上昇時よりも下降時に生じることが多い。)耳が痛い、耳がつまった感じがする、聞こえにくいなどが主たる症状です。充血した鼓膜が内側にへこんだままになっていたり、鼓膜の奥に液がたまったりしている状態が続くため、耳管から空気を入れる「通気療法」を行い、鎮痛消炎剤や抗生剤の内服が主体となります。

機械音がうるさい職場で働いていた 又はロックコンサートに行った

〇騒音性難聴

騒音性難聴

大きな音が出る場所で長年作業を続けることで騒音によって内耳が障害され、だんだんと耳が聞こえにくくなる疾患です。そのため職業性難聴とよばれることもあります。耳鳴りがおこることもあります。他にもイヤフォンやヘッドフォンなどを大音量で長時間使用を続けることで発症することもあります。初期は症状はみられませんが、進行すると耳鳴や聞こえにくさが生じます。

騒音性難聴は就業から5~15年の間に進行し、それ以降の進行は少なくなります。治療法はないので予防が重要です。急性感音難聴(音響外傷)であればステロイドなどを投与します。

以前から少しずつ聞こえなくなった

〇老人 → 老人性難聴・慢性中耳炎・滲出性中耳炎

老人性難聴

老人性難聴とは、加齢によって耳(内耳)と脳(聴覚中枢)が障害されて聴こえにくくなっている状態です。主な原因は、耳の中にある音を伝える細胞が加齢と共に減少することだと言われています。脳や神経の働きが鈍ることも原因の一つであり、これらはすべて老化が関係しています。さらに生活習慣病も耳や脳の血流を悪くするため難聴を悪化させる要因の一つです。また、騒音などのストレスも正常な細胞組織を破壊するため、難聴になりやすくなります。

老人性難聴の主な特徴は以下の通りです。

・高音域の聴力が落ちる  ・特定の音が聞き取りづらい(特に「か」行、「さ」行、「ぱ」行)

・早口で言われたことが分かりにくくなる   ・音が割れる、ぼやける

・小さい音は聞こえにくく、大きな音はより大きく聞こえる

〇中高年者 → 聴神経腫瘍(聴神経鞘腫)・慢性中耳炎・滲出性中耳炎

聴神経腫瘍

聴神経に腫瘍ができ、耳鳴りやめまいなどを生じる病気。初期症状として最も多いのは聴力の低下、耳鳴りです。徐々に音が聞こえなくなるので、はじめは気づかないことも多く、時には電話の声が聞こえづらくなり発見されることもあります。さらに、突然音が聞こえなくなる突発性難聴から見つかる場合もあります。この原因として、腫瘍が大きくなると聴神経を圧迫し、神経を栄養する血管の血流障害を起こすため、症状が出現すると考えられています。その他の症状としては、聴神経の近くにある顔面の神経を圧迫するため、顔面の麻痺やしびれなどを生じます。大きな腫瘍の場合には、めまいや歩行障害、嚥下障害などが起こることもあります。

小さい腫瘍の場合は経過観察、外科治療、放射線治療が主になります。中程度の腫瘍の場合は手術、ガンマナイフ治療が主になります。大きな腫瘍の場合は基本的に手術を行います。


〇幼児 → アデノイド増殖症 ・滲出性中耳炎

アデノイド増殖症

アデノイドとは上咽頭(鼻の一番奥)にある扁桃のようなリンパ組織です。このアデノイドが大きい状態を、アデノイド増殖症といいます。アデノイドそのものは誰でもあるものですが、子供の時(2~5歳前後)には大きく、その後縮小していきます。アデノイド増殖症の症状は就寝中のいびき、無呼吸症状、日中の眠気など主に睡眠の障害が中心です。滲出性中耳炎や日中の鼻閉との関連も指摘されています。また、鼻閉状態が続くと口呼吸となるため、普段から口を開けた状態でいるようになります。睡眠中の無呼吸症状が続くと、胸郭の変形を来すこともあります。

治療は全身麻酔下の切除術となります。睡眠中の無呼吸症状が重症な例では2歳、3歳でも手術が行われる場合もあります。免疫機能の低下を心配される方もいますが、扁桃組織は周囲に多数存在していますので心配ありません。低年齢で手術が行われた場合には、数年でアデノイドの再増殖を来し、睡眠時の無呼吸が再発する場合もあります。

「耳がこもった感じがする」から考えられる病気

最近スキューバダイビングをした

〇中耳気圧外傷

中耳気圧外傷

急激な気圧の変化に伴い、中耳に障害が生じた場合を中耳気圧外傷といいます。飛行機に搭乗したり、潜水によって気圧の急激な変化にあい、中耳の鼓室の圧力が変化することで、中耳に炎症を起こします。いつまでも痛みや耳鳴りがある場合は中耳気圧外傷の可能性があります。風邪をひいていたり、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎で鼻が詰まっていたりする場合は、発症するリスクが高くなります。症状は、耳痛、耳閉感、難聴などが主症状であり、急性中耳炎と同様の症状が起こります。中にはめまいや耳鳴りをおこす場合もあります。

普段エレベーターによく乗る

〇耳管開放症または耳管狭窄症

耳管開放症

耳管開放症は、普段は閉じている耳管が閉じなくなってしまう症状です。耳管が閉じないと「自分の声が大きく聞こえて頭に響く」、「呼吸音が聞こえる」、「耳がつまった感じがする」という3つの特徴的な症状が起こります。また、立ったり座ったりする、頭を下に下げると症状が改善するのも特徴です。

時間狭窄症

耳管狭窄症は、耳管がつまることにより起こります。耳がつまった感じがする、自分の声がひびいてきこえる、自分の呼吸音が耳にひびくといった症状が起こります。原因は、風邪に伴う急性鼻炎、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、上咽頭炎(鼻とのどの間の炎症)等、鼻の炎症がほとんどです。

「耳だれが出る」から考えられる病気

〇中耳炎

中耳炎

耳の鼓膜の奥にある中耳が炎症を起こす病気です。急性中耳炎、慢性中耳炎、滲出(しんしゅつ)性中耳炎、真珠腫(しんじゅしゅ)性中耳炎に分かれます。

一般的に中耳炎といわれるのは急性中耳炎で、いきなり発症してしばらくすると治まります。

再発を繰り返したり長引いたりするものは慢性中耳炎と呼ばれます。鼻と中耳をつなぐ耳管や外傷などで破れた鼓膜の穴から、細菌やウイルスが中耳に侵入することが主な原因です。子どもは耳管の通気性が悪いため、感染を起こしやすく、慢性中耳炎になりやすいです。

中耳が炎症を起こした際に粘膜から出る滲出液がたまってさらに炎症が起こるものを滲出性中耳炎と呼びます。急性中耳炎の治療が不完全だったり、鼻をすすり過ぎて鼻水が耳管を逆流し、中耳に達したりすることで起きます。

慢性中耳炎の一種に真珠腫性中耳炎があります。炎症や形態不全などにより、中耳内の換気がうまくいかず、外耳との気圧の差異から鼓膜が窪み、そこに耳垢が溜まることが主な原因です。鼓膜の奥に耳垢がたまり真珠のような塊となり、めまいなどが引き起こされます。症状が進行すると内耳や中耳が破壊されてしまうこともあります。


〇外耳炎(外耳道炎)

外耳炎(外耳道炎)

外耳炎とは、耳の穴から鼓膜までの間の外耳道が炎症した状態で、ほとんどの場合、傷付いた皮膚への細菌感染が原因です。はれや赤み、痛みのほか、耳だれやかゆみ、耳づまり、難聴などが特徴です。重症化すると口を開くだけで痛んだり、眠れないほどの激しい痛みを感じる場合もあります。細菌だけでなく、繁殖したカビが強いかゆみを生じさせる痛外耳道真菌症も外耳炎に含まれます。


〇外耳湿疹(外耳道湿疹)

外耳湿疹(外耳道湿疹)

外耳湿疹(外耳道湿疹)になると、耳の穴の入り口付近に皮膚が、ガサガサしたり、ただれたり、じくじくしてくる状態になります。その後、かさぶたになって直ってゆきます。外耳道の皮膚の「バリヤー機能」が落ちているため、また、皮膚に刺激が加わり炎症をおこしてくるために起こりやすくなります。耳掃除のし過ぎや、化粧品などの刺激を受けることにより発生します。また、一般的にアレルギー体質の人に多いとされています。比較的長めにステロイド軟膏やc消炎剤の軟膏やステロイド点耳薬を使用します。かゆみがなくなっても、外耳道皮膚のバリヤー機能が正常に戻るまで治療を止めないことが大切です。


〇耳真菌症

耳真菌症

外耳道には定在菌と呼ばれる細菌や真菌(カビ)が常に存在しています。バランスが保たれているときは炎症は起きませんが、何らかの理由でそのバランスが崩れると、ある菌だけが増殖していまい、感染を起こしてしまいます。原因としては、耳そうじなどによる皮膚の損傷、中耳炎からの耳漏刺激、点耳薬などの薬物刺激、アレルギーなどが挙げられます。主な症状は、耳のかゆみ、痛みです。中にはカビが塊になってしまい、耳が詰まった感覚を覚えることもあります。他にも、耳垂れ、耳垢の変色、外耳道が腫れる(真菌が外耳道の皮膚の下にいる)などが挙げられます。症状を放置していると、次第に悪化します。

「耳の中でガサガサ音がする」から考えられる病気

〇耳垢

耳垢

耳垢の本来の目的は外耳道を清潔に保つことです。ほこりや汚れから鼓膜を守るだけでなく、抗菌性もあって外耳道の表面を保護しています。耳垢は外耳道入り口に近い部分だけにできます。そのため、食事、おしゃべりなどすると、外耳道から自然に外に出ていくようにできています。つまり、基本的に耳掃除を頻繁にする必要はありません。耳掃除は保険適応で、料金は1000〜2000円程度の場合が多いです。


〇外耳道異物(虫など)

外耳道異物

耳の中に、何かしらの異物が入った状態を言います。子供ではおもちゃのピストルの弾やビーズ玉など、大人では綿棒の先端などが多いです。また意外なものでは自分自身の髪の毛が入っていることもあります。鼓膜に髪の毛が当たると、耳の違和感や耳閉感(耳のつまる感じ)が起こります。
また、昆虫が侵入していることがあります。外耳道内で昆虫が暴れると、外耳道が傷ついてしまうため、外耳道炎を併発して痛みが強ります。

治療はとにかく外耳道を傷つけないように異物を取り除くこと。自分で取ろうとせず、早めに耳鼻科を受診してください。単純な異物は摘出すれば治療完了ですが、外耳道炎を併発している場合は、抗生剤、鎮痛剤、耳浴などによる治療も必要です。

「耳鳴りがする」から考えられる病気

最近急に耳鳴りが始まった

〇突発性難聴

突発性難聴

突発性難聴は、感音性難聴の一種で、片耳が突然聞こえにくくなる病気です。難聴の発生と前後して、耳閉感(耳が詰まった感じ)や耳鳴り、めまい、吐き気などを伴うケースも多いです。40~60歳代の働き盛りに多くみられ、ストレスや過労、睡眠不足、糖尿病などがあると起こりやすいことがわかっています。聴力を回復させるには、早めに治療を開始することが重要です。

治療は、内服や点滴の副腎皮質ステロイド薬による薬物療法が中心になります。十分に回復しない場合や全身投与が難しい場合は、耳の中にステロイドを注入する「ステロイド鼓室内注入療法」が行われることがあります。

発症後1週間以内に、それらによる適切な治療法を受けることで、約40%の人は完治し、50%の人にはなんらかの改善がみられます。ただし、治療開始が遅れれば遅れるほど治療効果が下がり、完治が難しくなってしまうので、注意が必要です。

〇低音障害型感音難聴

低音障害型感音難聴

内耳の障害が原因で急に聞こえが悪くなったり、耳がつまった感じになる病気です。数日から数週で治る方が多いのですが、長引いたり、繰り返したりすることもあります。ストレスが引き金になることが多いので、ストレス難聴ともいわれます。耳がつまる感じが最も多く、次いで難聴、耳鳴り、自分の声が響く、聴覚過敏などがあります。片側だけのことも両耳のこともあります。軽いめまい感を伴うこともあります。薬による治療が中心となります。

多くの場合、入院は必要ありませんが、難聴が高度である場合や、治療しているにもかかわらず、難聴が進行する場合には入院が必要になることもあります。薬による治療が中心となります。

〇耳垢栓塞

耳垢栓塞

耳あかが壁のように固まって耳を塞いでいる状態です。耳の奥で固まってしまうため、自分ではまったく取れなくなってしまいます。ネバネバの耳垢の人や外耳炎がある人はなりやすいです。また、耳垢栓塞になっている場合、綿棒などを使って自分で耳掃除をするとかえって症状が悪化する恐れがあります。専門家に診てもらいましょう。

以前より耳鳴りが続いている

〇耳鳴り

耳鳴り

耳鳴りの定義は「本来聞こえるはずのない音が耳の中で聞こえる症状」とされており、健康な人にもみられる症状のひとつです。世界の人口の約15~20%の人が症状に悩まされているそうです。65歳以上になると聴力の低下と耳鳴りが伴うことが増えるほか、30%以上の人は耳鳴りの症状で苦痛を感じているそうです。耳鳴りで聞こえる音は、「キーン」「ピーン」という金属音や電子音に似た高音や、「ブンブン」「ボー」「ゴー」「ジー」という低い音などさまざまなものがあります。耳鳴りが 慢性的に続く場合、耳や脳の病気が潜んでいるケースもあります。また、耳鳴りの症状が続くことで集中力が低下したり、不眠になるなど日常生活に支障が現れることもあります。耳鳴りには患者さん本人だけが音を感じる「自覚的耳鳴(じめい)」と、患者さんの体内に音源があり、患者さん本人だけでなく、第三者も音を聞き取ることができる「他覚的耳鳴」の二種類があります。


〇聴神経腫瘍(前庭神経鞘腫)

聴神経腫瘍(前庭神経鞘腫)

聴神経腫瘍(前庭神経鞘腫)は、前庭神経を包んでいる細胞(シュワン細胞)から発生する、がんではない(良性の)腫瘍です。

初期症状には、(1)徐々に進行する片耳の難聴、(2)耳の雑音または耳鳴り(耳鳴)、(3)頭痛、(4)耳が圧迫されるまたは詰まった感じ、(5)耳の痛み、(6)急に向きを変えた際にバランスを失うまたは安定しない、などがあります。腫瘍が大きくなって顔面神経(第7脳神経)や三叉神経(さんさしんけい)(第5脳神経)といった脳の他の部分を圧迫すると、顔面の筋力低下(顔面の垂れ下がり)や痛み、しびれ等が生じる場合があります。診断は、最初にい聴覚検査、片耳だけに難聴がある場合は、次にMRI検査に進みます。

小さくて、増殖せず症状も起こさない腫瘍には、治療は必要ありません。増殖し始めた腫瘍や症状を引き起こす腫瘍は、手術によって取り除くか、放射線療法によって制御します。

耳鳴りに回転性めまいを伴う

〇メニエール病

メニエール病

メニエール病は、内耳に正常に存在している液体の量が過剰になることで起こると考えられています。日常生活に支障をきたすほどの回転性めまい(自分や周囲が動いたり回転したりしているような感覚)の発作が繰り返し起こり、変動のある低周波の難聴、耳鳴り(耳鳴)を特徴とする病気です。日常生活に支障をきたすような重度の回転性めまいが何かに誘発されるわけでもなく突然生じて、吐き気や嘔吐、耳が圧迫される感覚と難聴が起きます。一般的には20~50歳の人に多く発症します。大半の患者では、発症した側の耳に10~15分以内に中等度から高度の難聴が発生します。


病院では主に聴覚検査と、ときにMRI(磁気共鳴画像)検査を行い診断をくだします。

大半の患者は、減塩食を守る、アルコールとカフェインの回避、利尿薬(尿の排泄量を増やす薬)の服用によって、回転性めまい発作の頻度を減らせます。しかし、治療しても徐々に進む難聴が止まらないこともあります。その場合は内リンパ嚢開放術という手術を施します。患者の平衡感覚に影響を及ぼすことがなく、聴力を損なうこともめったにありません。しかしそれでもめまいが治らないという患者さんもいます。

「めまいがする」から考えられる病気

突然ぐるぐる回った(耳鳴りあり)

〇メニエール病

メニエール病

メニエール病は、内耳に正常に存在している液体の量が過剰になることで起こると考えられています。日常生活に支障をきたすほどの回転性めまい(自分や周囲が動いたり回転したりしているような感覚)の発作が繰り返し起こり、変動のある低周波の難聴、耳鳴り(耳鳴)を特徴とする病気です。日常生活に支障をきたすような重度の回転性めまいが何かに誘発されるわけでもなく突然生じて、吐き気や嘔吐、耳が圧迫される感覚と難聴が起きます。一般的には20~50歳の人に多く発症します。大半の患者では、発症した側の耳に10~15分以内に中等度から高度の難聴が発生します。


病院では主に聴覚検査と、ときにMRI(磁気共鳴画像)検査を行い診断をくだします。

大半の患者は、減塩食を守る、アルコールとカフェインの回避、利尿薬(尿の排泄量を増やす薬)の服用によって、回転性めまい発作の頻度を減らせます。しかし、治療しても徐々に進む難聴が止まらないこともあります。その場合は内リンパ嚢開放術という手術を施します。患者の平衡感覚に影響を及ぼすことがなく、聴力を損なうこともめったにありません。しかしそれでもめまいが治らないという患者さんもいます。


〇突発性難聴

突発性難聴

突発性難聴は、感音性難聴の一種で、片耳が突然聞こえにくくなる病気です。難聴の発生と前後して、耳閉感(耳が詰まった感じ)や耳鳴り、めまい、吐き気などを伴うケースも多いです。40~60歳代の働き盛りに多くみられ、ストレスや過労、睡眠不足、糖尿病などがあると起こりやすいことがわかっています。聴力を回復させるには、早めに治療を開始することが重要です。

治療は、内服や点滴の副腎皮質ステロイド薬による薬物療法が中心になります。十分に回復しない場合や全身投与が難しい場合は、耳の中にステロイドを注入する「ステロイド鼓室内注入療法」が行われることがあります。

発症後1週間以内に、それらによる適切な治療法を受けることで、約40%の人は完治し、50%の人にはなんらかの改善がみられます。ただし、治療開始が遅れれば遅れるほど治療効果が下がり、完治が難しくなってしまうので、注意が必要です。

突然ぐるぐる回った(耳鳴りなし)

〇良性発作性頭位めまい症(BPPV)

良性発作性頭位めまい症(BPPV)

内耳の耳石器という部分にある、耳石という炭酸カルシウムの塊が何らかの原因で剥がれ落ち、三半規管の中に入り込むことでめまいを生じる病気です。めまいのうち、メニエール病によるものは約20%であるのに対し、良性発作性頭位めまい症は約60%にも上るといわれています。このめまいは、長時間同じ姿勢でいることが原因で起こると考えられています。事務仕事の人、低い枕で寝ている人、寝返りの回数が少ない人などが良性発作性頭位めまい症になりやすいと考えられています。時間的には10~20秒と、比較的短時間で治まるのが特徴のひとつです。主な症状は、目が回る、フワフワするなどのめまいで、吐き気を伴うこともあります。めまいが生じやすいのは、寝返りをうったとき、寝ている状態から起き上がったとき、急に後ろを振り向いたとき、急に上を向いたときなど、頭を大きく動かしたときです。

医師は問診による聞き取りと、特殊なメガネを装着しておこなう、眼振検査を行い診断をくだします。「眼振」とは景色を追っては戻ることを繰り返す眼球の動きのことです。

治療は「頭位治療」をおこないます。頭を特定の順番で特定の方向に傾けることで、三半規管に入り込んだ耳石を体外へ排出する治療です。医師がゆっくりと頭を上下左右に動かし、三半規管の中に入り込んだ耳石を移動させ、三半規管から排出できるよう導きます。内服薬での治療を併用することも多いです。何度も症状が出る場合は内耳以外が原因の可能性もあるため、一度耳鼻科を受診するのがよいでしょう。


〇前庭神経炎

前庭神経炎

前庭神経炎は、突然、強い回転性めまい(動いたり回転したりしているような感覚)と吐き気・嘔吐を生ずる疾患です。安静にしてもなかなか収まりませんが、動くとさらに悪化します。めまいは非常に強烈で、通常は救急車で病院に搬送される人もいます。前庭神経炎はおそらくウイルスが原因だと考えられています。

多くの患者では最初の発作から数週間にわたって軽い回転性めまいの発作が起こります。通常、最も重度のものは最初の回転性めまい発作です。回転性めまいは最初激しく、数日のうちに徐々に弱まっていきますが、平衡障害は最大で数カ月残ります。耳鳴りはなく、通常は聴力に影響はありません。

病院では鼓膜を確認し、眼球の動きを観察する眼振検査をおこない、メニエール病や良性発作性頭位めまい症(BPPV)との区別をおこないます。受診は耳鼻咽喉科がよいです。

治療は、めまい感や吐き気を抑えるために鎮静剤、制吐剤、重曹などを、神経の炎症を抑えるためにステロイド剤が投与されます。吐き気・嘔吐があるため、経口摂取ができない場合は、水分補給のための点滴も行います。

歩行時ふらつく(中枢性めまい)

〇脳血管障害

脳血管障害

脳血管障害とは、何らかの原因により脳血管に破綻をきたし、意識障害や片麻痺などの神経学的異常を生じた状態のことを言います。脳血管障害が突然発症したものを脳卒中(くも膜下出血、脳出血、脳梗塞)といいます。
脳卒中は、メタボリックシンドロームの増加(高血圧症、糖尿病。高脂血症)、高齢化により増加しており、日本の死因の第4位、寝たきりになる疾患の第1位になります。

初期の脳血管疾患の場合、多く出現するのが麻痺やしびれです。脳血管疾患の場合、時間が経過するごとに進行します。長い期間をかけてゆっくり進行するしびれの場合は脊髄など神経疾患によるものも考えられますが、数日で急激に進行している場合は、脳血管疾患を疑い、しびれの場所や程度を確認します。

大脳がやられると、体の半身の運動麻痺(片麻痺)や感覚障害、呂律が回らない、言葉が出ない、出にくい等の言語障害が出ます。


脳幹や小脳に障害が起こると、物が二つに見える(複視)、ふらついて手足がうまく動かない(体幹・四肢失調)など様々ですが、最もひどいときは意識障害が起こります。

重度の脳血管疾患の場合、意識障害が起こりやすいために、意識障害がないかどうかをまずは確認します。意識レベルの確認には、名前や場所、今日の日付を答えてもらい、いずれも答えられない場合には、意識障害ありとの判断をします。

ご家族や近くの方は、脳血管疾患と思われる症状が起こったら、なるべく頭を動かさないように、静かな場所に寝かせ、衣服やベルトを緩めます。嘔吐がある場合は、顔を横に向けさせ、吐物が気管に入らないようにし、急いで救急車を呼んでください。脳血管疾患は、初めは軽い症状でも、どんどん悪くなることがあるので、必ず受診することが必要です。

 


〇脳腫瘍

脳腫瘍

脳腫瘍は頭蓋内に発生する腫瘍の総称です。脳そのもの(脳実質)、脳を覆う髄膜、脳から直接出ている脳神経、ホルモンなど内分泌機能の調整をしている脳下垂体に発生します。

典型的な自覚症状は、朝起きたときに頭痛がすることです。頭痛を我慢して起きあがり活動し始めると、だんだん痛みが減ります。しかし、次第に頭痛の時間が長引くようになり、吐き気や嘔吐、視力の低下や視野の狭窄を伴うようになります。

症状は大別して、腫瘍の発生・増大によって頭蓋内の圧力が高まることに起因する「頭蓋内圧亢進(こうしん)症状」と、腫瘍自体が脳細胞を直接圧迫することによる「局所症状」、圧迫や障害によって神経細胞から興奮物質が放出されて起こる「けいれん発作」の3つの症状があります。いずれも、初期は何となくやり過ごしてしまえるため、腫瘍に気付かずに悪化してしまうことが多いようです。

脳腫瘍は、周囲の組織との境界が明瞭で外科的な手術によって全摘出が可能な良性と、がん細胞が周囲の細胞に浸み込むように広がって境界が不明瞭となり手術では完全摘出が難しい悪性に分かれます。

立ちくらみがする

〇起立性低血圧

起立性低血圧

横になっていたり、座った姿勢から急に立ち上がったときの急激な血圧の低下により、立ちくらみや失神を頻回におこすことを起立性低血圧と呼びます。(血液に何らかの異常がある貧血とは異なります。)これらは、自律神経の動きが鈍い若い女性やお年寄り、子供に多くあらわれます。

原因として、低血圧によって脳の血液量が減少しやすいケースのほか、血圧を調節する自律神経の障害によっても起こります。そのためこのタイプは、日ごろ低血圧でない人にもみられます。

横になった状態から立ち上がった時に最大血圧が20mmHg以上下がる場合、起立性低血圧と診断されます。


〇貧血

貧血

貧血とは、血液中の赤血球の中にある、酸素を運ぶ役割のヘモグロビンの濃度が低くなった状態を指します。疲れやすい、立ちくらみ、息切れ、めまい、ふらつき、頭痛、胸の痛み、不眠などの症状が起こります。

検査の結果表では、ヘモグロビン値はHbやHGBと略記されている部分を見ます。採血による ヘモグロビン値(血色素量)が、成人男性で13g/dL未満、成人女性で12g/dL未満の場合に貧血と診断します。

貧血の原因および程度に応じて、鉄剤・ビタミン剤などで治療を行います。また、輸血を行うこともあります。

首や肩がよくこっている

〇筋強直性の頭痛・肩こり

筋硬直性の頭痛・肩こり

筋硬直性の頭痛・肩こりとは頭部(頭蓋骨)の周囲を取り巻く筋群の持続的な緊張によって引き起こされる頭痛・肩こりです。ストレス、神経の使いすぎ、目の使いすぎ、虫歯などにより首の周りの筋肉が緊張し、肩こり、背部痛、頭痛が発症している状態を指します。

急激に発生するのではなく、徐々にだらだらと頭痛が発生、多くは左右両側同時に、コメカミ部分や後頭部付近を中心にして頭全体に広がります。「頭をしめつけられるような痛み」「おわんを頭にかぶせられたような痛み」と訴える患者さんも多いです。

症状は、午前中から生じることもあれば、仕事に疲れる午後から生じることもあります。


〇脳循環障害

脳循環障害

脳循環障害は、脳幹や小脳に虚血が起き、立ちくらみやふらつきが起こっている状態です。特に高齢者の場合は脳卒中の前兆の場合が考えられるため、十分な注意のもと早急な検査と治療が必要です。若年者の場合は、自律神経の失調によって血圧が落ちて、フラフラし倒れます。(例:若い女生徒がよく朝礼中にひっくり返る)起立性調節障害の可能性があります。この場合は心身療法や、運動療法が改善に有効とされています。

まとめ:耳の症状は軽く見てはダメ!!重病が生じているサインを見逃さないようにしましょう!!

聞こえにくさ、耳鳴り、耳閉感はいずれも難聴の症状といえます。痛みやめまいがなくても、このような不快感や違和感が丸2日続き、3日目になっても治らなかった場合は、すぐに耳鼻科を受診してください。

耳の病気を防ぐために、日頃から以下のような点に注意して!過ごすようにしてくださいね。

●日頃からできるだけ疲れやストレスをためない生活を心がけ、十分な睡眠を取る!
●音量に注意して音楽を楽しむ!1時間聞いたら3~5分ほどイヤホンを外し、耳を休ませる!
●基本的に耳掃除は不要、耳掃除をするなら一か月に一度、竹の耳かきで!

お時間があればこんな記事もどうぞ。

ひなこ

50代前半未婚女子。療育関係に長年勤務し2022年春退職。80代の父を介護し看取りました。現在は公認心理師 と専門学校の生物の講師を兼業。アドラー心理学と認知行動療法、女性活躍推進コンサルタントを勉強中です。ここでは様々な生き方に関するお役立ち情報と耳や目に関わることについて発信しています。

ひなこをフォローする
きこえ医療・健康
スポンサーリンク
ひなこをフォローする
人生100年時代のライフシフト
タイトルとURLをコピーしました